プロフェッショナルたちホテル季の座:中西 眞

季の座中西総料理長

献立ありきではなく食材ありきの献立にこだわり
食べて癒される「一期一癒」のお料理を。

中西総料理長

料理へのこだわり

私の料理には創作料理を必ず一品入れるようにしています。何を作るかは、毎朝市場へ足を運び食材を見て考えます。魚の中には、その日だけしか食べられない物も揚がってきます。その日に一番いい物を提供したいのです。食の神様でもある三重県には三重ブランド認定食材も多数あり、美味しい食材を入手しやすい所です。特に魚介類に関しては、ここ紀伊長島の沖は暖流と寒流がぶつかる場所で、水揚げされる魚の種類は三重県一とも言われています。そうした恵まれた食材をもとに、献立ありきではなく食材ありきの献立を考えるのもこだわりの一つ。失敗を恐れずいつも真剣勝負で取り組んでいます。お客様には、「今日だけ」「ここだけ」「あなただけ」という3つの「だけ」を意識して、一期一会ではなく一期一癒と、食べて癒される料理作りを心掛け、毎日精進しております。

若手の育成にかける思い

料理人には3つのタイプがあると思います。1つは、同じ場所で長く頑張りたいという人、2つ目は、修行を終えたら独立して店を出したいという人、3つ目は、修行を積んだ場所で料理長をめざしたいという人。私はその3つのタイプ全ての人を応援したいと思っています。そのため、常に若いスタッフと会話をするようにし、その人の希望に合わせて指導や育成の方法も変えています。そして、全ての人に共通して心掛けているのは、「長所を最大限に伸ばす」ということ。短所は誰にもあるもので、それを直したり変えたりすることは難しいものです。短所を直すのではなく、短所が気にならないくらい思い切り長所を伸ばすということ。バケツ一杯の長所の中に、お猪口一杯の短所が入っていても、短所は長所で薄められ分かりません。若手の育成には、常にそうした気持ちであたっています。

中西総料理長

期待する人物像

何事も素直に受け入れられる人、そして何より食べることが好きな人であれば、長く続けてもらうことができると思います。私自身、出汁を取らずにみそ汁を作ってしまうほど、何も知らずにこの世界に飛び込みました。ただただ料理が好きだったので、これまで続けてこられたのだと思っています。料理人としてだけでなく、働くうえで人として大切にしてほしいことがあります。それは、「謙虚である」「認め合う(人の話を聞く)」「協力し合う」「人の悪口は言わない」「嘘はつかない」ということ。これらは私の母の教えで、私がずっと守ってきたことでもあります。どれも仕事をしていく上で基本となることなので、これができる人であれば、どこへ行ってもしっかり仕事をして行けると思います。

中西眞

中西 眞

ホテル季の座・Villaお伽噺:総料理長

プロフェッショナルたち

私達と一緒に日本の観光産業を
リードしていきましょう!